2011年3月24日木曜日

お客の質に要注意せよ

ピーター・ドラッガーもフィリップ・コトラーも語らなかった事に、客の質という物があります。

最初に顧客を見つけろ、顧客の要求にあった物は何かを探せとの師達の言葉ですが、そもそも客を装って、サービスをかすめ取る客を想定していません。

こちらが見積書・提案書、仕様概要書を出し、「では頼みます」という所まではOKですが・・・。

その後発注に至る前に「でも、具体的にイメージが湧かないので実際の事例(サンプル稼働)サイトを見せて下さい」とか、「仕様書がこちらの求めているレベルにまで達していません。もっと具体的に資料を作成してださい」とかで順々に資料を要求し設計書まで求めてくるとか。それは発注があってからと返答しても、「具体的に見極めるには資料が必要です」とかで平行線のままこちらは仕事を取りたいが為に資料を作り続ける訳です。

そんなこんなでメールや問い合わせ、資料作成への対応に時間と人的コストを相当つぎ込む事になる訳ですが、もっと具体的に云々と成果物により近い所まで引き延ばしておいて、彼らの狙いは、具体的な「稼働サイトの価値」や(下請けや社内で使える)「設計書」を引き出す事に意図があります。目的の物を手に入れたら、「あなたはこちらの要求を満たせなかった」「資料が後追いで、はじめから要求された物が用意できていない」といってハイさよならです。発注書を獲得しようとして動いた膨大な時間は戻ってきません。

ですから、きっぱりと法的な責任の発生する発注書を受け取るまでに相手に提示できる物を限定しましょう。稼働サイトはあくまでもサンプル品であり発注が無くてもいいレベルまでに限定してつくりましょう。仕様書もしかりです。費やす時間は発注が無くてもいいレベルに設定すべきです。

しかし、それ以上に大事なのは相手の態度です。明らかに高所から見下ろす様な客はマーケティング的に見てもエンゲージメントの対象ではありません。それはロイヤリティです。 あなたは膨大なマーケット中のたった1つの顧客に、しかも発注してもらっていない想定上の顧客に忠誠を誓うつもりですか?気をつけて下さい。見返りはゼロかもしれません。また、いかにもフレンドリーな態度で接してくるのも注意が必要です。ちょっと「お試し」気分なだけかもしれません。

ここら辺の話はビジネス・セミナーで学べるのでしょうか?オープンソースを生業として技術で生きている身として、同じ同業者同士、皆で騙されない様にもっと連帯して学んで行く場があってしかるべきだと思いました。

技術的な勉強会は多々あれど、我々技術者が直面する日々の生活に直結するビジネスの進め方に関する勉強会も大事だと思いませんか?

賛同する方、twitter ID @bluemooninc でお声を掛けて下さい。

本日は、質の悪い客に引っかかったボヤキにお付き合い頂きありがとうございました。

有限会社ブルームーン & XOOPS Cube Information事務局
代表取締役 酒井能克

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